バランス型ファンドは、つみたてNISAで利用する投資信託としてよく選ばれています。
どのような性質を持つファンドなのかを見ていきましょう。
ここではバランス型ファンドの特徴とメリット・デメリットを解説しつつ、その理由について解説していこうと思います。
バランス型ファンドとは
バランス型ファンドとは日本と海外にまたがって、株式や債権、不動産投資信託(REIT)などに資産を分散させる仕組みの投資信託です。
国内株式のみ、海外債券のみといった形の投資信託に比べて、幅広い投資先に資金を分けられる仕組みになっています。
バランス型ファンドでは、投資信託の運用会社が運用方針を定めます。
運用方針に沿って、リスクとリターンのバランスを取りながら多種類の資産に分散投資するのが特徴です。
バランス型ファンドのメリット
バランス型ファンドは、投資の初心者にとって安心で投資を始めやすいと言う人もいます。
ここではバランス型ファンドのメリットを紹介します。
分散投資でリスクを減らせる
バランス型ファンドを選ぶ最大のメリットは、一つの投資信託だけで広く分散投資ができることです。
国内株式や国内債券、REITなどの複数の銘柄をいろいろな割合で組み合わせています。
新興国株式や、海外債券などの成長が期待される資産も含めてバランスを整えているのが特徴です。
成長型、安定型などといった形で資産分散の方針が示されているファンドが多くなっています。
リバランスやリアロケーションを受けられる
バランス型ファンドは、リバランスやリロケーションをしてもらえるのが魅力です。
例えば、国内株式が大暴落を起こし、国内株式の資産比率が減ったときに、海外株式や海外債券などを売って国内株式を買うことによって資産比率を元に戻します。
例えば、米国市場で株式が高騰すると予想されるときに、REITを売って米国株式を購入するといった資産配分の変更をします。
成長型のバランス型ファンドに多い方法でリスクも高くなりますが、リターンも期待できるのがリアロケーションの魅力です。
複数のバランス型ファンドでさらにリスク分散ができる
バランス型ファンドは、複数の資産を持つことでリスクを減らせるのがメリットですが、複数のファンドを持つとさらにリスク分散ができます。
例えば、安定型に50%、成長型に50%といった資金分配をすると、成長型に100%の資金を使うよりもリスクが減ります。
同じ種類のバランス型ファンドでも投資対象は異なるので、複数保有するとリスク分散が可能です。
投資の知識をつける必要がない
バランス型ファンドは、ファンドマネジャーが資産配分を行い、市場の動向や経済の状況に応じてポートフォリオを調整します。
そのため、投資の知識をつける必要はありません。
しかし一方で、運用をすべて任せることになるので、そのファンドマネジャーや運用会社が信頼に足る人物や会社なのか、きちんと見極めることが大切です。
バランス型ファンドのデメリット
バランス型ファンドにはデメリットもあるので注意が必要です。
ここでは、つみたてNISAで利用する際に押さえておきたい注意点を解説します。
アクティブファンドなので手数料がかかる
バランス型ファンドはアクティブファンドなので、手数料がかかることがデメリットです。
その運用会社に手数料を払うだけの価値が見いだせないなら、そのようなファンドを選ぶべきではありません。
分散投資の方針は一任することになる
バランス型ファンドをどのように資産分散をするのかは、運用会社に一任する仕組みです。
自分の意向ではなく、運用会社が予め定めた運用方針に基づいて資産が配分されます。
今はREITにしておきたいと思ったとしても、希望通りの運用をしてもらうことはできないのがデメリットです。
分散がベストとは限らない
分散はたしかにリスクを減らします。しかし、リスクとは「振れ幅」のことなので、損失が出る可能性も、利益が出る可能性も、等しく減らすことになります。
分散投資がベストとは限らず、投資の目的を理解することが重要です。
リスクを避けることを優先し過ぎると、目的の達成を困難にする可能性があります。
まとめ
バランス型ファンドは、国内外の幅広い種類の資産に分散投資できる投資信託です。
つみたてNISAでよく選ばれている理由は、運用会社が方針を立ててリバランスやリアロケーションをしてくれる仕組みになっていて、リスクの低い運用ができそうだからです。
ただし、本当にその仕組みに手数料を支払うだけの価値があるのかは、きちんと見極める必要があります。
大切なことはあなたが何を目的に投資をしているのかです。
投資の目的は人により様々です。
「数ヶ月または数年で利益を得たい。」という方は、他のサイトでギャンブル投資についてお勉強されてください。
「老後のために資産形成がしたい。」とお考えの方や、「人々の役に立つために投資をしたい。」とお考えの方は、ぜひ他の記事も御覧ください。