投資信託は、リスク分散に適している資産運用方法だとよく言われています。
ただ、投資信託ならばどんなものを選んでも安心して資産運用ができるとは言えません。
この記事ではリスクを減らして投資していきたいと考えている人のために、投資におけるリスク分散の方法を紹介します。
投資信託がなぜおすすめされるのか、投資信託を使ってリスク分散を本当に実現するにはどうすれば良いかも解説するので参考にしてください。
投資におけるリスク分散の3つの方法
投資ではリスク分散のアプローチが3つあります。
どの方法も組み合わせられるので、安全性の高い投資を進める手段として活用しましょう。
銘柄の分散
同じ種類の商品の中でも、銘柄を分散させるとリスクを下げられます。
ただ投資信託はさまざまな種類が存在するため、どの程度の分散になるかは、商品の選択に依存します。
適切なアドバイスを受けるためには専門のアドバイザーに相談をするとよいでしょう。
地域の分散
種類や銘柄を分散させる際には、地域の分散も考慮するとさらにリスクが下がります。
国内株式と国内債券を組み合わせると、日本の経済が不安定になったときにリスクが高いのが問題です。
しかし、全世界への分散を組み合わせれば効果的にリスクヘッジができます。
時間の分散
時間の分散とは、投資のタイミングをずらすことでリスクを減らす方法です。
売買のタイミングによって株価は変わります。
短期的に儲けたいと思えば、当然安値で購入して高値で売却することが理想的です。
高値で購入したとしても、その後安値で購入すれば購買価格を平均化できます。
例えば、1万円で購入した株式が1か月後に8,000円になったときに、同数の株式を購入すれば保有株式の平均価格は9,000円になります。
このように購入のタイミングを分散させるとリスクが低下します。
老後の資産形成などの長期投資を前提とすると、世界経済は成長すると考えるので、リスクを適切に分散することが大切です。
投資信託はリスク分散になるおすすめの金融商品
投資信託は、個々の商品の内容によっては、すでにリスク分散できていることがあります。
投資信託とリスクの関係について、重要なポイントをまとめると以下のようになります。
・種類・銘柄・地域が分散されている商品が多い
・投資信託の種類によって投資先の組み合わせが異なる
・運用会社が売買をしてくれる
投資信託はリスク分散の3つの要素のうち種類、銘柄、地域の分散を満たすように銘柄を構成している場合があります。
リスク分散を無理なくできることが、安全性の高い金融商品として推奨されている理由でもあります。
投資信託でリスク分散をする運用方法
投資信託だけではリスク分散が十分ではなく、さらに安全性の高い投資をしたいと考える人もいます。
ここではさらにリスクを下げながら、資産運用をする方法を紹介します。
積立投資をする
投資信託で積立投資をすると、いわゆるドルコスト平均法によってリスク分散することができます。
つみたて投資枠(旧つみたてNISA)を利用すれば、(非課税枠の範囲内で)20.315%の税金も抑えられてお得です。
長期的に見て基準価額が上昇している投資信託なら、購入のタイミングによらずに資産の増加が見込めます。
すべての株式を一度に売却せず、複数回に分けて時間的な分散をすると、リスクを抑えて現金化できます。
複数の投資信託を保有する
投資信託の商品を複数保有することでも、さらにリスクを下げることができます。
リスクを減らすことを目的として複数保有する際は、商品内容が被ってしまっていないかを注意してください。
別の商品を買っても、中身がよく似ている場合があります。
その場合はリスクを下げることにはなりません。
まとめ
投資信託は、それ自体がリスク分散になり得る金融商品です。
投資対象の種類、銘柄、地域が適切に分散されていることもあります。
さらに積立投資をすれば、リスクを大きく低減できます。
つみたて投資枠(旧つみたてNISA)は、投資信託による積立投資に特化している非課税制度なのでリスク分散を重視するときにおすすめです。
何のために投資をするのか、ゴールを見失わずに、リスクと適切に付き合いましょう。
投資はリスクとリターンのバランスが大切です。